人々のお悩みをデザインに昇華させ、髪の毛であらゆる可能性を引き出し、容姿を美しくする美容師。
髪の毛という媒体を通じてのデザインなので、必然的に髪の毛が必要となります。
髪の毛は人々にとって高い確率で「自分らしさを表現するもの」として認識されている場合が多いと思います。
髪の毛があるという社会通念上考えられる一般的なことに対し、わざわざその大切さを考えさせられる機会も少なく、皆様はお忙しい日常を過ごされているかと思います。

皆がやっていること、皆が行っているところ、皆が営んでいる日常。
ごく普通の日常、その概念からかけ離れた日常の形で周りと同じスタートラインに立つことも出来ずに、多くの偏見や歪んだ認識レベルで人様を判断する思考、行為が根付いたこの社会から遠ざけられてしまうような方々も数え切れない程いらっしゃいます。

「髪の毛さえあれば」「なぜ私がこんな目に遭わなきゃいけないのか」「何も出来ないし、やる気も起きない」「人と会うことに恐怖さえ感じる」などなど。
生まれつきで髪の毛がなかった方、原因不明の症状で突然脱毛症になった方、長い歳月を経てもしくは短い期間急速に脱毛症の症状が悪化した方など、多くの方達にお会いすることが出来、お一人、お一人一生懸命にその悩みと悔しさと不安と期待に向き合い、その思いをお預かりさせていただいて参りました。

「失われたのは髪の毛ではなく、自分らしさ」その人らしさを表現するもの。
そして、失われた自分らしさを再現するもの。
それが「髪の毛、すなわち美」と僕は考えております。

悩まれている方が自分らしく居られる社会を目指し、今までの僕の活動から長い間悩ませていただき、この度「美現師」を誕生させました。
まだご共感いただけるにはお早い内容ではございますが、美現師がそして僕の活動がこの社会全体に響くよう邁進して参ります。

ぜひお見届けいただけますと幸いでございます。
長文ながらも最後までお読みいただき、誠にありがとうございます。
今後もどうぞ宜しくお願い致します。